Saturday, June 03, 2017

終着駅シリーズ307:増毛(’12年12月29日撮影)

 JR北海道は留萌本線の終着駅の増毛です。
 このコーナーの歴史はwikiで簡単に調べることが多いが、中でもこの増毛駅のwikiには驚かされる。要約すると日露戦争で領土となった樺太の南半分へのルートとして、宗谷本線を敷設して稚内港から、あるいは留萌港を改修して使うことよりも、港が早く使える増毛まで延長し北海道樺太間輸送における鉄道港湾連続輸送の重要ルートとして使うことが合理的であると計画され実際に行われたというもの。今の様子を見るににわかには信じがたい。
 その歴史は1921年11月05日に鉄道省の終着駅として開業します。そしてモータリゼーションによる利用者の低迷により’16年12月05日に廃止となります。’14年の輸送実績はこの区間で39人/日と発表されていました。増毛はかつて鰊漁により賑わい、鰊御殿が多数建っていたという。開通時から樺太輸送に使えるほど港が立派だったのも、このことに起因していると考えられ、人が集まれば鉄道も伸びるというものであったろう。そして一つの時代が終わり、留萌本線の末端区間(留萌〜増毛)は廃止となってしまいました。
 その増毛駅。国道231号線のメインルートから外れるため、町外れに位置しています(昔は中心だったのかもしれません)。駅構内はかつての賑わいと貨物の取り扱いを示すかのような広さがあり、そして駅舎の前には立派な倉庫街が広がっています。そんな広大な敷地に廃止時には1線1ホームの寂れた終着駅となっていてました。筆者の取材時には駅舎内に駅そば”そば処 増毛駅”の営業があり、海産物を販売する”孝子屋(ここや)ぐるめ食品”の営業があり、意外と賑わっているな?との印象を受けました。

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